「一文字葺きってなに?」
「メリットとデメリットは?」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。
屋根は、雨風や雪、地震の影響を受けるため、住宅の中でも構造的に重要な役割を担っています。
屋根の葺き方にはさまざまな手法があり、工法によって建物の印象も大きく変わります。
この記事では、日本の屋根で多く取り入れられている「一文字葺き」の特徴を紹介していきます。
なお、雨漏りが心配な方は「雨漏りが起こる前に知っておきたいこと」をご覧ください。
「一文字葺き」は、金属などの平板状の屋根材を、屋根面の水平方向に一直線に葺く工法です。
日本的なデザインを持つ葺き方で、神社や茶室の屋根にも利用されています。
また、軒瓦の下端が真っ直ぐに揃えられた「一文字軒瓦(いちもんじのきがわら)」という製品もあります。
以下では一文字葺きのメリットとデメリットについて解説していきます。
一文字葺きのメリットは、デザイン性が高いということです。
金属板による一文字葺きは、豊富な素材やカラーバリエーションによって和風から洋風までさまざまな住宅で採用されています。
一文字葺きなら、曲線のような複雑な形状の屋根にも対応することが可能です。
一文字軒瓦を使う場合のメリットは、軒先をスッキリと揃えられることです。
一文字軒瓦を使えば、瓦の下端がキレイに揃っているので一般的な軒瓦のような野暮ったい印象を与えません。
一般的に採用されている軒先の瓦は、「万十」や「唐草」と呼ばれているものが多いです。
瓦の下端が波形で、瓦同士の継ぎ目は大きな円の形をしています。
金属板による一文字葺きのデメリットは、緩い勾配(20/100以下)には対応できないことです。
屋根材を重ねると段差ができてしまうため、緩い勾配にすると雨水が上手く流れずに段差から雨漏りする恐れがあります。
一文字軒瓦を使った場合のデメリットは、一般的な瓦に比べてコストがかかることです。
一文字軒瓦を使った施工にはとても手間がかかります。
継ぎ目や下端が直線になっているので、ラインを合わせる作業に精度と時間が必要になります。
屋根のデザインにこだわりたい人には、一文字葺きがおすすめです。
一文字葺きは、スッキリとした印象を与えてくれます。
神社や茶室の屋根にも採用されてきたことから、日本の景観にも馴染みやすいです。
一文字葺きの屋根材として、ガルバリウム鋼板と一文字軒瓦がよく使われています。
ガルバリウム鋼板は耐久性に優れた金属板です。
トタンに比べると、3~6倍の耐久性があり、都市部での耐用年数は20~30年程あります。
一文字軒瓦は、瓦の下端が一文字状(まっすぐ)になっているのが特徴です。
一般的な瓦に比べるとグレードや価格が高いです。
ここからは、一文字葺きにかかる費用相場を解説していきます。
すべて工事費と材料費込みです。
ガルバリウム鋼板の一文字葺きは、1平方メートルあたり6000~8000円ほどの費用がかかります。
屋根が60平方メートルの住宅では、総額40~50万円ほどです。
瓦屋根の場合は、1平方メートルあたり1万円以上の費用がかかります。
屋根が60平方メートルの住宅では、総額で100万円以上が必要です。
リフォームの場合は新築の費用に、屋根材の解体と処分費用として1平方メートルあたり約3000円が加算されます。
屋根が60平方メートルの住宅ではガルバリウム鋼板が約70~80万円、瓦屋根は120万円以上の総額費用の目安です。
ガルバリウム鋼板の一文字葺きは、まず下地材として野地板を張ります。
野地板とは木製の薄い板です。
野地板の上に防水シートを張ってから、ガルバリウム鋼板や瓦を施工していきます。
一文字軒瓦は隙間なく取り付けていくために、1枚ずつ瓦を削って調整していきます。
瓦は焼き物なので仕上がりにムラができてしまいます。
一文字葺きにすることにより、住宅の印象は大きく変わります。
機能性だけでなくデザイン性にもこだわりたいなら、一文字葺きを検討してみましょう。街の屋根やさんご紹介
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