鹿児島の屋根やさんコラム│雨仕舞って何のこと?
街の屋根やさん鹿児島店です。
鹿児島から、屋根に関するちょっとした豆知識やお役立ち情報をお伝えしていきます(^^)
「雨仕舞(あまじまい)」とは何のことでしょうか?
そもそも初めて聞く言葉だ!という方もいらっしゃるかもしれませんね。
雨漏れを防ぐためのものなのですが、一体どういうことを指すのでしょうか?
雨漏れを防ぐのならば防水のための何か?と思われるかもしれませんが、防水とは全く別のものです。
「雨仕舞」と「防水」の違いもふくめ、家にとって重要な雨仕舞についてまとめてみたいと思います。
実際に、「雨仕舞」と「防水」それぞれがどのようなものかを見てみましょう。
雨仕舞とは、雨の通り道を作り、家の外に水を排出できるように誘導することです。
簡単に言うと、雨が降ってきた際、屋根に落ちた水をスムーズに雨樋に流し排水溝へ行く経路を作る。といったことです。
この雨仕舞が上手くいっていないと、屋根の中に雨水が残る、雨樋が機能せず軒からドバドバ水が落ちてくる・・・といった状態ですね
こちらは漢字の通り、直接的な水の侵入を防ぐものです。
雨水が入らないように隙間を作らないようにしたり、防水素材を使用したりする方法です。
家の表面や、屋根材・外壁材の内側を防水することで、雨水をシャットアウトしています。
雨漏りさせないための基本として・・・
1)雨仕舞があることによって、屋根の上に降り注ぐ雨水を正しい経路を作って上手く流したり、排水をスムーズにするためのルートが作ることで、屋根の上に水がたまりにくい状態にすることが重要
2)排水させたとしても必ず屋根材の下に入り込む雨水はあるし、上手く排水されずに残ってしまう水もあるのでしっかりと防水することで守ることが重要
といったように、2段階どちらもあることで、屋根からの雨漏りを防いでくれるのです。
実際に屋根で言うと、雨樋や谷板金が雨仕舞の役割で排水経路を作り、屋根下地のルーフィング(防水紙)が防水してくれているわけです。
では、雨仕舞を間違うとどうなるのでしょうか?
そして、誤った雨仕舞とはどういうことなのか見ていきましょう。
圧倒的に多いのがコレです。
屋根材がズレたりしてできた隙間であったり、何らかの不具合でできた隙間をシーリング材(コーキング材)でふさぐという応急処置をした場合、誤った処置となることがほとんどです。
画像は正しいラバーロック工法です。
瓦屋根にて行う工法で、瓦のズレなどを防ぐために行うもので、このように、山の部分のみシーリング材で固定する方法です。
あくまでも「一部分のみ」を固定することが正しいラバーロック工法です。
しかしながら、DIYであったり、知識のない業者(悪徳業者に限らず)が誤った作業を行うこともよくある工法です。
その代表的な誤った固定方法が、「すべての隙間をシーリング材で埋めてしまう」というものです。
雨漏りするから。瓦がズレるから。
それを修復するのであれば・・・と、良かれと思って隙間を全部シーリング材で埋めてしまうということがあるのです。
雨が入り込んでくるからその隙間を埋めてしまえばいい。
瓦がズレないようにしっかりと固定するためには全面にシーリング材を埋めるといい。
そういった勘違いです。
実際は、大間違いのやり方です。
どんなに隙間をふさいだとしても、必ず多少の水は屋根材の下に入り込みます。
そのために屋根下地には防水紙が敷いてあるので、その防水紙に不具合が発生していなければ基本的に雨漏りはいたしません。
そして、その隙間から入り込んだ水の出口まで塞いでしまうことになることが問題なのです。
その水が屋根下地の劣化を進行させたり、屋根材の湿りを維持させてしまうことで屋根材の劣化を助長します。
侵入した水を排水する経路を作る必要があり、それこそが「雨仕舞」です。
これはスレート屋根の塗装の時の基本です。
屋根材が薄く、重なり部分の隙間も大変小さいため、塗装の際にこの隙間がくっつきやすいため、「縁切り」という作業が必要となります。
写真のように、手作業で隙間を作っていく方法と、タスペーサーという部材を差し込んでいく2つの方法があります。
>>縁切りについてはこちら
前述のラバーロック工法同様、屋根の下に入り込んだ雨水が出ていく経路を確保するために重要な作業なのです。
雨仕舞と防水の違いはお分かりいただけたでしょうか?
お住まいを雨漏りなどの水害から守るためには、どちらも重要なのです。
雨仕舞で正しく水の流れを作り、少しでも早く家から水を排出することが大事であり、防水によりお住まいの内部に入り込ませないための工夫が組み合わされることが重要です。
正しい雨仕舞・防水をするためには、正しい知識が必要です。
私たち街の屋根やさん鹿児島店は、屋根の専門店でプロの知識と技術を持っています。
無料点検も行っておりますので、ぜひご活用ください(^^)
今年は大きな台風も来ず、あまり屋根の様子を気にしないまま冬が来たかもしれませんね。
もし、大きなトラブルはなくとも、小さな不安などありましたら、大きなトラブルになる前にお声かけください。
9時~18時まで受付中!
0120-867-755