街の屋根やさん鹿児島店です。
鹿児島でおすまいの状態にお悩みのある方に役立つ情報をお伝えしていきます（＾＾）

明日11月5日は、いいご縁の日ということで、「縁結びの日」だそうです。
それにちなんで「縁切り」の話をしたいと思います。

ハイ。
全く逆のキーワードですね(笑)

屋根コラムですので、ここでいう縁切りとは、スレート屋根の塗装には欠かせない作業のひとつのことです。
一体どんな目的でどのように行うのか見ていきましょう。

ちなみに、今回使用した写真は、昨年筆者が今戸神社参拝に行った時のもので、良縁を運んでくれると言われている白猫のナミちゃん（神社でもいつ来るのか不明の神出鬼没ニャンコ）に遭遇した様子です。

皆さん、良縁を呼び込んで、良い縁を結びたいという気持ちが伝わってきます。

縁切りとは？

本題に戻ります。

縁切りとはスレート屋根の塗装の際に必要な作業のひとつです。
スレート屋根の重なり部分の隙間は数mm程度しかないため、屋根塗装をした際に、この隙間が塗料によって塞がれてしまうことが起こりやすいのです。
この隙間が実は雨水の排水に重要であり、隙間が塞がってしまうことが雨漏りの原因となるのです。
その仕組みについては次の項目でお話しします。

その大切な隙間を守るための作業が縁切りと呼ばれています。
屋根にとっては絶対に切らなきゃならない縁ということなのです。

縁切りの目的は？

また、全てが塞がらずに隙間が残っていたとしても、その隙間が狭すぎると毛細管現象が起こして雨水を吸い上げてしまいます。
毛細管現象は、コップに入れた飲み物にストローを入れると、コップの水面よりもストローに入ってる飲み物の方が高い位置にあるのを見たことはありませんか？
あれが毛細管現象です。
同じように、屋根材の隙間が大きければ何も起こらないのですが、わずかな空間ができることによって吸い上げてしまうことで、屋根材の内へ水が浸入するのを助長してしまいます。

そのため、縁切りをすることによって、隙間を十分に確保することで、雨水の排水を促し、吸い上げを防ぐことが重要になってきます。

縁切りが上手くいっていないと、屋根材の隙間に侵入した雨水は屋根材の下にとどまることにより、屋根材そのものだけでなく、その下にあるルーフィング（防水紙）を劣化させていきます。

その結果、屋根の劣化が進行し雨漏れの原因となりやすい状態を作ります。

なぜ、ルーフィング（防水紙）が劣化すると雨漏れの原因になるかはこちらをどうぞ。
>>雨漏りを防止する屋根の防水紙の重要性

縁切りの方法

手作業での縁切り

手作業で行うメリットとデメリットは？

手作業で縁切りを行う場合は、作業する際に関係ないところにキズを入れてしまったりすることがあります。
そして、そのようなことが起こらないよう、慎重な作業となり手間がかける作業となるため、時間がかかってしまいます。
また、重なり部分で、乾きに時間がかかるところであるため、一度切り込みを入れても再びくっついてしまうという場合もあります。

タスペーサーを使用した縁切り

タスペーサーを使用するメリットとデメリットは？

タスペーサーの作業は差し込むだけなので、傷をつける心配もなく作業時間が短く済むため作業工賃が安くなることがメリットですが、タスペーサーの部材の費用が掛かることがデメリットとなります。
ただし、その価格差は相殺されるので、そこまで大きくならない場合がほとんどです。

また、屋根の傾斜が緩やかすぎる場合（３寸未満）や、屋根材の隙間が元々できる場合（４ミリ以上）の場合は、屋根材を傷つけやすくなったり、上手く設置できないなどの不具合が生じるため、その場合はタスペーサーが使用できませんので選択肢から外れることになります。

縁切りをしないと手抜き工事？

スレート屋根の塗装であっても、縁切りが不要と判断される場合があります。
★新築から１回目の塗装
新築の時は、防水加工がしっかりなされた状態の屋根材を設置しますので、塗装という工程がありません。
ですので、初回の塗装のタイミングでは、しっかりとした隙間がまだ確保されている場合がほとんどです。
そのため新築後１回目の塗装の際には、縁切りが省略される場合があります。
しかし、塗装タイミングによっては既に屋根材の劣化が激しく、下塗りが２回必要になったり、塗料を多く使う必要がある場合は、その隙間が埋まってしまう可能性が高く、縁切りが必要になりますので、「１回目は絶対いらない」ということではありません。

★塗装方法がローラーでなく吹き付けの場合
吹き付けで塗装する場合、スプレーガンを使って塗料を霧状に吹き付けるため、屋根材の隙間まで塗料が入り込まないので、縁切りの必要がないと判断される場合があります。
ただし、吹き付け方法の場合は、作業は早くその分工賃が安くなるのですが、飛散が多く塗料が多く必要になることと近隣への飛散が多くなるというデメリットもあります。
この場合も、状態によっては縁切りを必要とすることがあります。

いずれにしても、あくまでも「縁切り不要の可能性がある」という状況であり、「この場合は縁切りが必要ありません」ということではありませんので、誤解されないようお願いいたします。

まとめ

縁結びの日にちなんで、縁切りの話をさせていただきました。
冒頭に紹介した通り、筆者は縁結び神社へも行くのですが、縁切り神社にも数回行ったことがあります。
悪縁を断ち切り、良縁を呼び込むという目的ですが、縁結び神社同様人気スポットです。
良縁の為には、悪縁を切ることが大事なんだそうです♪

またまた話がそれましたので戻します★

屋根の縁切りも、屋根の隙間を埋めてしまうことでスレート屋根やそのお住まいの寿命を縮める悪縁とならぬよう、しっかりと施工し、そのお住まいと長いお付き合いができたらと思います。

そんな縁切りだけでなく、雨漏れの原因には、様々な経年劣化などの要因が潜んでいます。
既に雨漏りをしていたり、不安を感じていてこのコラムにたどり着いた方もいれば、今は特に大きなトラブルはないけれど、縁結びや縁切りが気になってこのコラムにたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません(笑)

まさに、ご縁だと思います（＾＾）
お住まい以外のご相談はちょっと難しいのですが、お住いのことであれば！ぜひ、街の屋根やさん鹿児島店にご相談くださいませ。
屋根だけでなく外壁塗装も併せて無料点検をしたうえで、お見積り・ご提案させていただきます。