街の屋根やさん鹿児島店です。
鹿児島でおすまいのリフォームやメンテナンスをお考えの方に役立つ情報をお伝えしていきます（＾＾）

前回のコラムでお話しした「棟板金」。
現在の日本の屋根で多くみられる屋根の頂点部分が「棟板金」です。
この「棟板金」は、スレート屋根や金属屋根といった屋根の頂点部分に使われています。

そして、この「棟板金」の固定に大きく影響する部分「貫板」というものがあるのですが、見えない部分にあるのでご存知ではない方が多いかもしれませんね。

今回は、前回の棟板金のコラムではさらっと通り過ぎた「貫板」に注目してみたいと思います。

棟板金の作り

貫板を説明する前に、改めて棟板金がどこにあるのか見てみましょう。

スレート屋根や金属屋根の棟部分に使用されている板金のことを「棟板金」と呼びます。
屋根の形により形状も異なりますが、屋根の棟＝家の頂点になる部分に位置していましたね。

貫板はどこにある？

貫板の役割

「貫板」はスレート屋根や金属屋根などに使用される下地材です。
その役割は、棟板金を固定することです。

棟板金のところでお話しした通り、方向の異なる面同士である屋根の頂点となるつながり部分にかぶせる棟板金ですが、これは、屋根に直接打ち付けるのではなく、間に「貫板」と呼ばれる板状の下地材があることで、屋根材に棟板金がしっかりと固定されているのです。

貫板の素材

貫板は、「板」というその名の通り、従来のものは木製でした。
しかしながら、どうしても木製のものは、雨水が侵入した際に水を吸い込んでしまうため、そのことが腐食や劣化の原因となってしまうことがデメリットでした。
そのデメリットを補うために登場したのが、プラスチック樹脂製の貫板です。

プラスチック樹脂でできていることで、水分を吸収してしまう木製のデメリットを補うことが可能なのです！

屋根という雨にさらされる場所にある以上、この「吸水しない」ことは大きなメリットであり、徐々に樹脂製の貫板が主流になりつつあります。

固定に使うものもより強く

棟板金を貫板に固定する際に使用するものも、釘よりもビスを使うことでより強固に固定することが出来ます。
使用部分やその方向によって釘とビスは使い分けられますが、棟板金の固定にはビスの方がより強固に固定ができます。
そして、このビスの素材もステンレス製のものを用いることでよりサビにくくなります。

貫板の劣化損傷の原因とトラブル

貫板が劣化損傷を起こす一番の原因は、水分です。
貫板に雨水が染み込んだり、入り込んできた水分による湿気により腐食が進みます。

特に、木製の貫板の場合、水は大敵です。

貫板に水が浸入する原因

棟板金の隙間

貫板は、棟板金に覆われていますが、大きな不具合がない状態でもわずかな隙間はありますので、多少の水の侵入は防ぎきれないものです。
そして、棟板金は、釘やビスで固定されていますが、そのゆるみなどが起こると隙間は大きくなります。

また、屋根の方向の切り替え部分など、棟板金に「つなぎ目」がある場合もあり、その部分のシーリングが劣化したり、歪みなどで隙間が大きくなりますと、更に浸水が多くなってしまいます。

しかしこの隙間に関しては1点注意があります。
「じゃぁ隙間を埋めておこう」ということで、隙間にシーリング材を充填していくというDIYをされている屋根が散見されます。
これは、間違ったDIYです！
新築の時でも隙間があるくらいです。
100%で水の侵入を防ぐことは不可能ですので、排水経路までふさがれてしまうと、その場所に水が溜まってしまうこと逆効果になります。

屋根のDIYは、知識が必要な分、誤りやすい箇所ですので、「これは大丈夫」という確証がないことはしないことをおすすめします。

棟板金を固定している釘やビスのサビ

日々の風などの振動でも、固定している釘やビスはゆるみが起こります。
このゆるみの部分が隙間となって貫板に水が吸い込む原因となるわけですが、水が残りやすくなると、この釘やビスそのものがサビやすい環境にさらされることもあります。
金属はサビると、その分太くなってしまいます。
そうなると、固定している部分の穴を更に大きくしてしまうことで貫板がもろくなりやすくなり劣化が進行します。

このように、いくつかの条件が複雑に絡まりあうことで、不具合は加速度的に進行しますので、少しでも早い段階で食い止めることが重要なのです。

まとめ

棟板金のメンテナンスが必要ですよ！

ということには、棟板金の下にある貫板もしっかりメンテナンスしましょう。という意味が含まれていることがお分かりいただけたでしょうか？
どうしても、表面で見えている部分の劣化にしか目を向けにくいかもしれませんね。

ただでさえ、目に入りにくい屋根の上の出来事です。
定期的な点検を行うことで、早めにその不具合を発見できるように気を付けましょう。

私たち街の屋根やさん鹿児島店では、無料点検を行っておりますので、ぜひご活用ください。
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