鹿児島の屋根やさんコラム│お住まいにある鬼
街の屋根やさん鹿児島店です。
鹿児島から、屋根に関するちょっとした豆知識やお役立ち情報をお伝えしていきます(^^)
本日2月3日は、節分です。
節分には、外に向かって「鬼は外!」と豆を投げますね。
ところが・・・
昔ながらの瓦屋根のお住まいの場合、「鬼瓦」を設置していることも多いかと思います。
おやおや?
屋根の上に鬼がいてよいのでしょうか?
鬼瓦の由来について見てみたいと思います。
鬼瓦とは、瓦屋根の棟の軒先部分に設置された瓦で、一般的に鬼の形相をかたどった瓦のことを指します。
鬼瓦の起源には諸説あるのですが、共通して言えることは、「家の厄払い」のために設置させたとされています。
古くは、ギリシャ神話に出てきて有名な「メデューサ」を置くことで、更に怖いものを振り払うというものもあるようです。
日本では「鬼」が一番怖いものとして、更に怖いものを振り払うには。。。と、鬼が選ばれているとか。
やはり、どこの国でも、怖いもの・嫌なものを振り払うには、一番怖いものを対抗させるという方向に向くんでしょうね。
面白いですね(^^)
もちろん、厄払いとしてそこに置いてあるだけではなく、立派な役割があって使われているのが鬼瓦です。
そして、設置する場所によって名前も変わってくるのですが、共通して、棟の先端に設置されることで、その部分からの浸水を防ぐ役割があります。
鬼瓦は、一般的に粘土瓦で作られているため、メンテナンス無しで長期間使うことが出来ます。
歴史的な建造物であれば実際に100年以上使われておりますし、瓦そのものは長期でお使いいただけますが、それを設置している部分の漆喰や木材などの下地の方は10年程度でメンテナンスが必要になることがほとんどです。
瓦屋根のメンテナンス自体が、漆喰の劣化に合わせて行う必要があります。
固定している針金が経年劣化で切れたりすると落下の危険性があります。
鬼瓦はどうしても屋根の「端」の部分にある分、落下した際に屋根の上ではなく地上へ落ちる可能性が高く危険ですので、落下防止には気を付けておきましょう。
鬼瓦は、設置する場所で名前が変わることはお話ししましたが、もう少し詳しく見てみましょう。
★足付鬼(あしつきおに)
切妻屋根などの棟の両端や破風部分に設置された鬼瓦です。
★切据鬼(きりすえおに)
寄棟屋根などの、降棟や隅棟の先端に設置された鬼瓦です。
特長として、下の部分が直線になっており、「一文字鬼」とも呼ばれます。
瓦の作りは、頭・胴・足(足つき鬼のみ)と3つに分けられており、頭には波や覆輪、胴の部分は雲であったり若葉であったり、様々な装飾がなされることがあります。
それらは、地域の文化や風習に根付いたものも多くあると言われています。
雲や若葉の形の鬼瓦は目にすることが多いかもしれませんね。
名前は鬼瓦ですが、鬼の形相のものだけではないのが、現代の鬼瓦です。
画像のものは「狛犬」ですが、「龍」であったり「獅子」といったように、鬼の他にも架空の動物が使われているものも多く見られます。
その他にも、名古屋城で有名な金のシャチホコのような「シャチ」であったり「鯉」のような魚のように、水に縁があるもので火災除けを願ったりと、様々な願いが込められたものがあるようです。
大宰府の梅の花などは、着色もされており、非常に美しいもので、厄払いというよりも縁起を呼び込みそうな鬼瓦ですね🌸
ひとくちに「鬼瓦」と言っても、鬼には限りません。
また、屋根材が瓦屋根ではないけれど鬼瓦は飾りたい。という方向けに、室内に飾る鬼瓦などもありますので、興味のある方は、そういったものを調べてみても良いかもしれませんね。
節分をきっかけに、今回は鬼瓦についてのお話をしてみました。
そもそも、節分で「鬼は外」というフレーズが有名なのは、「実体のない悪いもの」を鬼に例えているだけであり、別に鬼じゃなくてもよい。という話もありますし、地域や場所によっては、「鬼は内!福は内!」「鬼は内!福は外!」という掛け声もあるくらいです。
また、昨日たまたま見たネットコラムで、「豆まきをしなくていい”名字”の人もいる」というものがあり、奥の深い風習ですね。
ご家庭の悪いものは追い払い、鬼瓦にはしっかりと厄除けしてもらいながらも・・・
普段からできるだけ健康に気を配り・・・
と、家庭を守っていくことが最終的には大事なことです(笑)
安心して過ごせるお住まいの為にも、気付いた時、思い出した時・・・に、おすまいの点検もしてあげましょう。
(え?!この流れはちょっと無理がありますか?!)
私たち、街の屋根やさん鹿児島店は、屋根だけでなく外壁やおすまいの内装を含むリフォームのご相談も喜んで承っておりますので、気になることなどありましたら、お気軽にお声かけください(^^)
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